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『日本経済青書2019』が発表、今年の中日経済関係の発展に期待



 

 中国社会科学院日本研究所、全国日本経済学会、社会科学文献出版社が共同出版する『日本経済青書:日本経済と中日経済貿易関係研究報告(2019)』が28日、北京市で発表された。

 青書は、中日経済貿易関係の動向は主に世界経済、中国経済、日本経済、中日関係などの主な要素の変化によって決まると指摘した。現在のデータを見ると、この4つの要素はほぼ安定しており、好転している。これは今年の中日経済関係が安定を維持し、さらにはスムーズに発展することを意味している。

 (一)未来の世界経済には不確実性があるが、回復の大きな流れが覆されることはない。短期的に見ると、米国の保護貿易主義により世界経済が一定の影響を受け、不確実性が高まるが、世界経済の全体的な回復の流れが覆されることはない。国際通貨基金(IMF)の最新の予測によると、今年の世界経済の成長率は3.5%に達する可能性がある。

 (二)中国経済が依然として、安定しつつ前進という大きな流れを維持している。国内外の経済環境の影響を受け、特に量的成長重視から質的成長重視へのモデルチェンジにより、中国の経済成長率は近年やや低下しているが、安定しつつ前進という大きな流れに変化は生じていない。中国政府は国内外の各種リスクを十分に予測し、対策を講じている。今年の中国経済が6.0−6.5%の中高速成長を維持することは間違いない。

 (三)超量的緩和策と積極的な財政政策の刺激を受け、アベノミクスによる好況がさらに一定期間続く。今年の日経平均株価は2万円台という高い水準を維持し、円相場は比較的低い安定水準を維持する。企業の設備投資が減少する可能性があるが、職員・労働者の名目賃金がやや増加する。消費税率引き上げについて、日本政府は比較的十分に準備を整えており、経済に対する衝撃はそれほど大きくならないだろう。今年の日本経済の回復の流れは緩慢になり、さらには衰退する可能性もあるが、実質GDPは0.8%前後の成長を実現することが可能だ。

 (四)中日経済貿易協力に影響を及ぼすもう一つの重要な要素である中日関係も、「安定しつつ好転」から「成熟・穏健」の方向に発展する。中日平和友好条約締結40周年の昨年、双方は一連の記念活動を行った。5月には李克強総理が日本を訪問し、10月には安倍晋三首相が中国を訪問した。1年のうちに両国総理の相互訪問を実現し、両国関係の改善を新たな段階に推し進めた。特に10月の安倍氏の訪中期間に、中日双方は二国間の通貨交換(スワップ)協定、サービス貿易協力拡大などを含む十数件の協力協定に調印した。また中日両国は第3国市場の協力に関する52件の協定に調印しており、総額180億ドルにのぼる。双方の今年の主な任務は、調印済みの協定を積極的に実行に移し、その中身が根を張り、花を咲かせ、実を結べるようにすることだ。